保育について

認定こども園には『幼保連携型認定こども園 教育・保育要領という保育・教育の元になるものがあります。私たちはそれに基づき、遊びや生活を通した子どもの主体的な活動を重視した保育をおこないます。

日常の養護的側面を土台にしながら、子どもの主体的な遊びを中心とする活動の時間をより意識的にするため、3つの重要項目があります。

●知能及び技能の基礎

●思考力、判断力、表現力などの基礎

●学びに向かう力、人間性など

これらの資質・能力は3歳未満児の保育の中にもその年齢なりの姿があり、それが3歳以上児の保育に引き継がれ、この時期にふさわしい生活や遊びを積み重ねることによって育まれます。そこで、柏島認定こども園も子ども達が自発的に活動できる保育環境を日々整えようと考えています。子ども達の様子を見ながら園生活を充実させていきたいと思います。

保育1 見守る保育をします
見守る保育をします

「見守る」という言葉は、単に見ているだけという意味合いが強く放任的なイメージを抱いてしまいがちですが「やってあげる保育」ではなくて、子どものやりたいことを引き出してあげる保育です。

それぞれの子どもの発達段階を捉え、時には見守り、援助が必要ならば必要な援助をします。

保育2 非認知能力を身に付けます
非認知能力を身に付けます

認知的能力…IQなどで測れる力(読み・書き・計算)

非認知的能力 …IQなどで測れない力

(目標に向かって頑張る力・人と上手くかかわれる力・感情をコントロールする力)

この非認知的能力がこれから子ども達に身に付けてほしい能力で、子どもの主体的な遊びで育つといわれています。
また、将来AIがしてくれる仕事が増えることが予想されています。そのために、これから役に立つ生きる力をこの幼児期に身に付けて欲しいのです。

保育3 担当制からチーム保育へ
担当制からチーム保育へ

0・1・2歳児の職員は、生活・遊びの場面で、いろいろな子ども達にかかわっています。
乳児の場合、複数の大人と関わることで、大人のタイプを把握し、相性の幅を広げることができます。
また、チームで子ども達に関わるので、子どもを判断するときでも、担任一人の判断ではなく、話し合いが必要になってきます。話し合うことで多様な見方ができ、多様的に子どもを支えることができるのです。

発達の連続性を踏まえて、より発達の近い子どもを一緒に保育し、日常の保育の場が、他者との関わりを学べる環境になります。
また、乳児期は子どもとの愛着関係を結ぶ大事な時期だからこそ、複数保育士の視点から子どもを支えることができる「チーム保育」が重要だと考えます。

2歳児は、発達のスピードに個人差が大きい年齢なので、大きな集団でなく小集団で、仲間への意識が向くような保育環境が必要だと考えます。
また、社会性の芽生えと共に、自我のコントロールと自立心が育つことを目指して保育します。

保育4 異年齢保育をします
異年齢保育をします

異年齢保育とは3~5歳児の異なる年齢の子どもが同じ環境で育ちます。子ども達が相互に教え合い学び合い共に育つことができるのです。年長児にとっては、小さい友達に教えてあげることで自信を持ち、自分の物になります。教えてもらった子ども達は年長児に憧れの気持ちを抱き、進級したときに自分がしてもらったように年下の友達に接することが出来るのです。

保育室を「遊」「食」「寝」に分け、子ども達が自発的に活動できるような空間をつくり、どの場においても子ども同士のコミュニケーションが盛んに取れるようにします。

子どもの権利を保障するためにも年齢別だけでなく、大きく幅を持って子どもの発達を見守りたいと思います。
同年齢の子の中だと、兄弟のいるご家庭や、早生まれや得意不得意など、個々の特性などから「出来る子・出来ない子」、「早い子・遅い子」と発達にバラツキがありますが、3歳児~5歳児までの3年の幅の中では差異が目立たず、その子の発達段階に合ったことをその子に合ったやり方で行うことになり、子ども自身のストレスが少なく、自発性、集中力も身に付き個性が伸ばせるのです。

保育5 人とかかわる力
人とかかわる力

子どもをめぐる環境は昔と今とではずいぶん変わり核家族化、少子化により祖父母や兄弟との触れ合いが減りました。大家族や地域の中で育つことが少なくなってきた「人とかかわる力」を集団・保育の中で身に付けていく必要があります。柏島認定こども園では3歳児以上は給食をランチルームで一緒にいただきます。席は自由で誰とどこに座るかを子ども達同士で調整しなければなりません。何らかのトラブルが起きた時もできるだけ自分たちで解決します。こうしたことから「子ども同士のかかわる力」が育まれていきます。

保育6 移動図書
移動図書

毎月第4木曜日に移動図書館に来てもらい、3歳児以上の子どもは興味をもった本を選んで借りています。担任も子ども達に読んであげたい本を借りて毎日読むようにしています。絵本は読んであげるだけで言葉の習得や創造力を豊かにすることが出来るのです。絵本はお家でもできるだけたくさん読んであげてください。

お稽古

お稽古 硬筆

4、5歳児になると、毎週金曜日に参加費は無料で「茶道」「硬筆」「体操」のお稽古が始まります(体操は3歳児も参加)。これは当園が長年取り組んでいる伝統的な学びで、子どもたちに自由保育とは異なる経験をもたらし、幼少期に育みたい力を養います。

子どもたちは4~5名で1グループに分かれ、週替わりで3つのお稽古に取り組んでいます。「茶道」では礼儀作法が身に付くだけでなく、思いやりやおもてなしの心、創作四季和菓子で季節を愛でる感性を育みます。楽しみながら文字に親しむ「硬筆」では、卒園までにひらがな51文字を書けるようになるのを目標にしています。多種多様な体の動きを経験する「体操」は、子どもたちの基礎体力の向上や運動に必要な神経系の発達を促し体幹を鍛えます。

それぞれのお稽古は、専任の外部講師にお願いしています。少人数のグループ単位で取り組むため、ひとりひとりに合わせた丁寧な指導を行っています。

お稽古 茶道
お稽古 体操

谷田 江利 先生

谷田 江利 先生

 講師より一言

「正しい基本」、これが「きれいな字」への基礎となると考えています。年中では書くことへの興味を引き出し、ことば集めや、なぞり書きなど楽しみながら文字に親しみます。年長では、筆順と共に文字を正しく理解するということに注意して、無理なく楽しく学習します。

 実績
日本ペン習字研究会 師範
書写検定研究会 師範
文部科学省後援 硬筆・毛筆検定1級


北村 美智子先生

北村 美智子先生

 講師より一言
園児の皆さまにはお茶の心「一期一会」と人にやさしい人になっていただきたいと思っています。

 経歴
裏千家茶道許状歴
昭和62年 行之行台子
平成元年 真之行台子
  引次
平成8年 大円真
  正引次
平成11年 茶名紋許
平成25年 准教授

SEB体育企画(幼児体育)

先生

 講師より一言

「体力・運動感覚の向上」と「運動を通じて知性や社会性を育む」をテーマに指導しています。子ども達が「楽しい!」と思える運動遊びに取り組み、運動遊びの中に年齢に応じたルールなどを設けて知的活動にも取り組みます。